お節介焼きの行政書士と不良少女が愛を育む恋愛ストーリー

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祐樹と理沙

第二話:大切なもの その1

「コホン」
 理沙が本屋で立ち読みしていると、わざとらしい咳払いが、すぐ背後で聞こえた。振り返らなくても、誰かはわかる。店員だ。その店員は、理沙の隣にやってくると、これまたわざとらしく本の並べ替えを始める。
「ふん」
 理沙もわざとらしく鼻を鳴らし、読みかけの本を戻して棚の前から離れた。
 これで退散すると大間違いだ。理沙は心の中で舌を出して笑ってやると、出口ではなく雑誌コーナーに足を向ける。途端に、さっきの店員がまた近寄ってきて、再び本の並べ替えを始める。
 本屋の店員が、こうまでも理沙に非好意的な振る舞いをするのは、理沙がここ数日の間に何度も店に足を運んでおり、しかも買い物もせずに長々と立ち読みにふけっているからだ。この店は、祐樹のアパートからそう遠くないところにあり、いつも帰りが遅い祐樹を待つ時間つぶしには最適の場所なのだが、頻繁に足を運ぶせいか、店も相当に迷惑がっているようだ。それとも、理沙が万引きするとでも疑っているのだろうか。
 理沙は店員の視線を気にしないよう努めながら、適当な雑誌を手に取った。だが、これからゆっくり読もうというところを遮ったのは、またもや店員だった。
「コホンッ」
 買わないならさっさと帰れ、と言わんばかりの嫌がらせだ。理沙も危うくキレかけたが、深呼吸一つでなんとか怒りを抑えこむ。意地っ張りの理沙は、買えと言われれば、ますます買ってやるもんかと思ってしまう。手にしていた雑誌を、わざと元の位置から遠いところに置き捨てて、大股に店を出た。店員は、嫌そうな顔を隠しもせずに理沙をにらんでいた。
 理沙は店の前に止めておいた自転車にまたがりながら、腕時計に視線を落とす。時間はすでに夜の八時半を回っていた。祐樹には、補導や犯罪や危険なお誘いに会わないように、遅くても九時には家に帰りなさいと言われている。どうやら、この日もタイムアップのようだ。
 勢い良くペダルを踏んだ理沙は、最後にもう一度だけ祐樹のアパートに立ち寄ってみた。七時頃に様子を見に行ったときは、まだ祐樹は帰っていなかった。今度は帰っていますようにと心で願いながらアパートに向かうが、残念ながら、二階にある祐樹の部屋の明かりは消えたままだった。まだ帰っていないらしい。
「ちぇっ、つまんないの」
 祐樹は残業で帰りが遅くなることがたびたびある。法律事務所のくせに、労働基準法を守れていないんじゃないだろうか、祐樹の職場は。
 舌打ちをした理沙は、仕方なく自転車を帰路に向ける。明日あさっての土日は祐樹も理沙もお休みだから、ゆっくりとデートのプランでも立てようと思っていたのに。
 そのとき、通りの向こうから一台の車がやってきた。薄暗い街灯の明かりで目を凝らすと、幸運にも祐樹の車だった。理沙が自転車を止めて大きく手を振ると、祐樹はヘッドライトを一瞬だけハイビームにして理沙を確認し、ゆっくりと駐車場に車を入れた。
「やあ、理沙。来てたんだ」
 祐樹は車を降りながら言い、チラッと腕時計に目を落とした。それを目ざとく理沙が咎める。
「夜間徘徊がどうのっていう説教は聞きたくないからな。今、ちょうど帰るところだったんだから」
「そっか。送っていくかい?」
 祐樹が冗談めかして言うと、理沙は燃えるような形相で祐樹を睨む。
「じょ、冗談だよ、理沙。部屋に寄って行きなよ」
「当たり前だろ。わざわざ待ってたんだから」
「ご機嫌斜めだねぇ。何かあったの?」
「本屋で、ものすごい嫌がらせにあった」
 階段を上りながら話を聞き、祐樹は苦笑した。本屋さんの言い分のにも同情の余地がありそうだが、自分を待っててくれた理沙を責めるわけにもいかない。
 そういえば理沙は先日にも、日が暮れてからも祐樹の帰りを待っていたことがあった。待っててくれることは非常に嬉しいけど、中学生の女の子が暗い夜道をウロウロしているのは危険だ。なんとかしなければ。
 祐樹は鍵を開けて理沙を部屋に入れてやりながら、ふと立ち止まる。
「ねえ、理沙。すぐそこのスーパー、まだ開いてた?」
「うん、開いてたと思うよ。九時までじゃなかったっけ?」
「じゃ、もうすぐ閉まっちゃうな。ちょっと、ひとっ走り行ってくる。何か欲しいものある?」
「んーと、ジュース。炭酸じゃなければ何でも」
「ジュースね。オッケー」
 祐樹はカバンを玄関に放り出して駆けて行った。理沙は首を傾げてカーペットに寝転がった。


「ただいまー」
 しばらくして、ようやく祐樹が帰ってきた。寝転がってテレビを見ていた理沙は、テレビを消して起き上がる。
「お帰り。何買ってきたの?夕食?」
「いや、夕食は事務所で食べてきた。明日の朝食とか、あとちょっと用事を思い出してね。はい、ジュース」
「サンキュ」
 缶のオレンジジュースを嬉しそうに受け取った理沙は、冷蔵庫の奥にしまい込む。
「あれ?今、飲むんじゃないの?」
「違うよ。エッチの後の水分補給用」
 祐樹はカクッと首を垂れる。まったく、恥ずかしげもなく言うもんだ。まあ、彼女が遊びに来るたびにベッドに誘い込んでいる祐樹にも相当問題があるのだろうけど。
「明日は休みだから、今日はここに泊まってくよ。いいでしょ?」
「そう言うと思って、理沙の分も朝食買ってきたよ」
「さっすが」
「でも、その前に」
 祐樹は電話をかけるジェスチャーを見せる。理沙は嫌な顔をして祐樹を睨みつけた。
「私さぁ、ちょっと前まで家出してたんだよ?いまさら無断外泊したって、どうってことないって」
「ダメだよ。今まで、さんざん心配かけてきたじゃない。一言、今夜は外泊するって言ってやるだけでも、親の心配は減るんだから。たまには、ささやかな親孝行しなきゃ」
「ふん。偉そうに」
 口では反発しながら、渋々とポケットから携帯電話を取り出す。つい先日に買ってもらったばかりの新品だ。自宅の電話番号なんてメモリーしてないから、手動で番号を入力して耳に当てる。
「……あ、もしもし。私、理沙だけど。今日は知り合いんとこに泊まってくから、帰んないから。父さんにそう伝えて。うん、じゃあね」
 理沙がピッと電子音を鳴らして電話を切る。あまりの呆気なさに祐樹は目を瞬く。
「おいおい、理沙……ほんとに家にかけたの?かけたフリじゃないだろうね」
「そんなウザい小細工はしないよ」
 吐き捨てるように言い、理沙は携帯をポケットに突っ込む。
「それにしたって……一人娘が外泊するとなれば、いろいろ聞いてくるんじゃないの、普通は」
「電話に出たのが、うちの家政婦だったんだよ。だから、うるさく聞かれずに済んだだけだって」
「か、家政婦? ひょっとして、理沙の家って金持ち?」
「バカ。うちは母さんが死んじゃって、父さんと私の二人暮しなんだ。家事をやってくれる人を雇ってるだけだよ」
 祐樹は表情を真剣にして理沙を見つめる。理沙が身の上話をしてくれるのは初めてで、理沙の母親が亡くなっていたなんて知らなかった。ひょっとしたら、悪いことを聞いちゃっただろうか。
 理沙が家出なんてバカなマネを始めたのも、その複雑な家庭環境に理由の一つがあるのかもしれない。家庭問題が原因で子どもが非行に走る例を、祐樹はいくらでも知っている。
 なんだか居心地の悪い空気が流れて、理沙は少し後悔した。つまんないことを言わなければよかった。祐樹のことだから、うるさく聞かれるに決まってる。
「シャワー借りるよ」
 短く言って、理沙は逃げるようにシャワールームに飛び込んだ。祐樹は苦笑しながらスーツを着替えようとし、小さく笑う。脱いだスーツをクロゼットにハンガーでつるし、さらに下着も脱ぎ捨てて全裸になると、メガネを外して勢い良くシャワールームのドアを開けた。防水カーテンの向こうから、シャワーキャップで長い髪を覆った理沙が驚いた顔を出す。
「祐樹!? 何してんだよ」
「一緒に入るんだよ」
 祐樹はカーテンの隙間から滑り込む。理沙はボディシャンプーの泡を全身にまとっていた。ところどころの泡の隙間から彼女の白い肌が見えるのが、微妙なエロスをかもし出していた。
「体なら、僕が洗ってあげるよ」
「い、いいよぉ」
 恥ずかしがって身悶えする理沙を後ろから抱きすくめる。ポンプを押してボディシャンプーを手の上に広げると、原液のまま理沙の胸とお腹に塗りつけた。そのゆっくりとした手の動きは、空気が混ざらないためにシャンプーが泡立たず、原液のまま塗り広げられていく。ボディシャンプーをローション代わりに使った、愛撫そのものだった。
 お腹からゆっくりと理沙の体を撫で上げると、ある部分で手に伝わる感触が柔らかなものに変わる。胸の柔らかさ。膨らみは小さくても、確かに「女」を感じさせる乳房がそこにあった。祐樹は手のひら全体で柔らかさを感じ取りながら、ボディシャンプーを丹念に塗りつける。
「祐樹……原液が冷たいよ」
「じゃあ、泡立てようか」
 祐樹はコックをひねって少しだけお湯を出し、両手をお湯で濡らすと、その手で理沙の体を素早くこすって塗りつけたボディシャンプーを泡立たせる。祐樹の素早い手の動きが何度か乳首をこすりあげ、理沙は短い声を上げた。器用な祐樹の愛撫に、理沙は思わずうっとりとしてしまう。
 理沙の息が上がってきたところで、祐樹は片手で理沙の腰を抱き、フワフワの泡を理沙の股間にも塗りつけた。
「やん……祐樹……」
 理沙は首をひねって背後の祐樹を睨む。そんな理沙に、祐樹は肩越しに唇を押し付けた。そのままお互いに、むさぼるように舌を絡め合う。その間にも、前から理沙の股間に伸ばした祐樹の手は絶えず刺激を与えている。膣の中に泡が入り込まないように、手のひらでスリットを上から撫でるような形だが、その微妙な刺激が理沙にはとても気持ち良く、キスと愛撫のダブル攻撃の快感に酔いしれた。初体験以来、何度かセックスを交わしてきて、理沙はずっと感度が良くなっていた。
 いたずら心を出した祐樹は、愛撫する手を理沙の股間のさらに奥まで潜り込ませ、アナルにも泡を塗りつける。理沙は反射的に腰を引くが、祐樹のもう片方の腕がしっかりと腰を抱いているので逃げられない。
「やだ、祐樹。そんなところ……」
「洗ってあげてるんだってば」
 理沙は足の間に潜り込む祐樹の手を押さえるが、祐樹は指先を器用に動かして、お尻の穴とその周辺を丹念に刺激し続けた。理沙は抵抗はしないものの、お尻の穴を刺激される微妙な感触は、あまり居心地が良くなかった。祐樹はそれを察知し、理沙の股間から手を離す。このへんがが限界だろう。幼い理沙の開発をそう急ぐことは無い。
 祐樹はシャワーのヘッドを手にして、コックを思いきりひねる。お湯が勢いよく噴き出し、理沙の体の泡を洗い落としていく。もちろん、股間の泡を流すことも忘れない。勢いのあるシャワーを股間に当てると、理沙が身震いした。
「こうすると気持ちいいでしょ、理沙?」
「んー、気持ちいいけど、ちょっとくすぐったいよ」
「そっか」
 祐樹は小さく笑い、泡が流れ落ちたのを確認してシャワーを止めた。
「理沙。今度は僕を洗ってくれる?」
「うん」
 理沙は頷いて振り向き、目を見張った。祐樹のペニスがもう大きくなってる。
「もう大きくなってる」
「理沙の裸で興奮しちゃったからね」
「じゃあ、ここから洗ってやろ。いい?」
「うん。泡をたっぷりつけてね」
 理沙はボディシャンプーを手に取ると、お湯を少し混ぜ合わせて手の中でフワフワと泡立てる。
「どうすればいいの?」
「泡をつけて、両手でこすって」
 理沙は言われた通りにペニスに泡をなすりつけ、両手でペニスを包み込むようにしてゆっくりとこすり始めた。さっきの祐樹がそうだったように、理沙も洗ってやるというより、気持ち良くしてやろうというつもりで、祐樹の反応をうかがいながら熱心にこすり上げていく。そのうち、こする手つきにも徐々に慣れてきて、手の動きを少しずつ早くしていった。祐樹はあまりの気持ち良さに、天井を向いて大きく息を吐き出した。
「祐樹。気持ちいいの?」
「うん、最高に気持ちいい」
「じゃあ、もっと気持ち良くしてあげる」
「待って、理沙」
 祐樹は理沙に手をどかせると、シャワーでペニスにまとわりついた泡を丹念に洗い流した。
「理沙。口で気持ち良くしてくれない?」
「く、口で?」
「嫌かい?」
「ううん。でも、どうすればいいの?」
「口にくわえて。歯を立てないようにね」
 理沙は祐樹の前に膝をついて、しばらく目の前で祐樹のペニスを眺めていたが、やがてこの太いペニスをおずおずと口の中にくわえていく。
「くわえたまま、口の中で出し入れするんだ。できるかい?」
「んん……」
 理沙はペニスの太さに苦労しながら、ゆっくりと頭を前後に振ってペニスを出し入れする。その動きはぎこちないものだったが、とても気持ち良かった。
「んぐっ……けほ、けほっ」
 思わずペニスを奥まで飲みこみすぎた理沙が、口を離して咳き込んだ。
「だ、大丈夫、理沙?」
 理沙は何度か咳をして、大きく息を吐き出す。
「ご、ごめん。もう一回やり直しね」
「理沙。無理しなくてもいいよ」
「ヤだよ」
 短く言って、理沙は再びペニスを口にくわえる。いつも祐樹に気持ち良くしてもらってばかりだから、今日は祐樹を気持ち良くしてやるのだ。
「じゃあ、理沙。舌で舐めながら、さっきの動きを続けて」
 難しい注文だったが、理沙は舌を這わせながら出し入れを続けた。何度か、ペニスのくびれた部分に歯をひっかけてしまったが、祐樹は叱りもせず黙って理沙の愛撫を受け入れる。本人は意識してないだろうけど、ペニスの根元をつかんでいる理沙の片手が、ちょうど袋の部分を揉むような形になっていて、それがまた気持ちいい。
 祐樹は熱心に舐めてくれる理沙を見下ろし、彼女の首筋からうなじにかけて手を這わせた。さらには背筋にも指先を這わせ、彼女の興奮を高める。
「んふぅ……」
 理沙は鼻で息を漏らしながらも黙ってフェラチオを続けていたが、祐樹が上体を屈めて胸にまで手を伸ばしてくると、理沙はたまらずペニスから口を離し、潤んだ目で祐樹を見上げた。
「祐樹、私……」
「興奮しちゃった?」
「うん。もう我慢できないよ……」
 もじもじと体を動かす理沙を、祐樹は手を貸して立たせる。
「じゃあ、シャワーはもう終わり。続きはベッドでしよう」

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