差出人不明のチョコレートをきっかけに、中学生の男女の揺れる心情を描く

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Who loves whom?

その5

 二人はマキのベッドに移り、横向きに寝そべってお互いを抱き合った。嬉しさと興奮でやや荒くなったヒロの吐息と、緊張で乱れたマキの息が互いの顔に掛かる。
「マキ、舌出して」
「は?」
「舌、出して」
「何すんの?」
「大人のキス」
「えー?」
 何をされるか想像してマキは眉をひそめたが、目を閉じて控えめに舌先を出した。
 ヒロはマキを抱き寄せ、尖らせた舌先でマキの舌に触れた。先端からゆっくりと舐め回し、やがて唇を重ねながら口の中で舌を絡み合わせる。
 唇だけのキスとは違う感触をヒロは夢中で貪る。マキは自分からは舌を絡めて来ないので、仕方なくヒロの方から積極的に舌を絡めるが、マキの口の中に舌を侵入させるという行為にヒロはさらに興奮を高めた。
 長いキスから唇を離すと、ヒロはマキの着ているタンクトップに手をかけた。念のため、マキの顔色をうかがうが、マキの瞳には羞恥と戸惑いはあっても拒否の色はなかった。マキの思わぬ従順さを喜びながら、ヒロはマキを仰向けにしてタンクトップをたくし上げた。
 マキの細い裸体が露わになり、ヒロは一瞬見とれる。「平ら」だと思っていた胸は緩やかながらもはっきりと膨らみを見せ、その肌はびっくりするほど白かった。ヒロの知らなかったマキが、そこにはいた。
「触るよ」
 いちおう断りつつも、ヒロは返事を待たずにマキの胸に触れた。手のひらで乳房を包むと、小振りな胸でもその柔らかさがはっきりと分かった。その感触を楽しむようにヒロは胸を揉みしだく。
 柔らかな丘の頂点で、小さな突起がわずかに固さを帯びて立っていた。ヒロは指先でそれをつまむ。
「んっ」
 チクリとした感触にマキは体を震わせた。
「あ、痛かった?」
「も、もうちょっと優しくしてよ」
「わかった。優しく、ね」
 ヒロは少し卑猥な感じの声で言うと、マキの少し敏感な乳首にキスをした。小さく尖った乳首を口に含み、舌先で弄ぶ。
 唐突なヒロの愛撫とその感触に、マキは息を飲む。熱心に乳首に口づける様は赤ん坊のようにも見えたが、「優しく」と言ったヒロの言葉に嘘はなく、吸い付いたりはせずにひたすら優しく舐めるように刺激を与える。
 まだろくに胸も膨らんでいないというのに、最近、乳首がチクチクするようになって、そろそろブラジャーを着けようかと悩んでいたマキだが、そんな敏感な乳首でも、柔らかくて温かい濡れた舌で刺激をされるのは不快ではなく、むしろ心地よかった。
 そのヒロの優しく丁寧な愛撫にマキは悦びを感じたが、同時に不安にも駆られた。
「ね、ねぇ、ヒロ?」
「ん?」
「ひょっとしてさぁ……誰か他の女の子ともこういうことしたことある?」
「あ、あるわけないだろ。何言ってるんだよ」
「だって……ヒロ、なんかこういうの慣れてる気がする」
「慣れてなんかないよ。AVで見たのとか思い出しながらやってるだけ」
 言ってからヒロは後悔したが、言ってしまってからではもう遅い。案の定、マキは目をつり上げてヒロを見る。
「ヒロ、そんなの見てんの?!」
「いや、なんていうのかな」
「おばさんに言いつけてやる」
「それはやめて。マジやめて」
 気弱な表情になったヒロを見逃さず、マキはにんまりとする。
「じゃあ、黙っててあげるから私の言うこと聞きなさいよ」
「な、なんだよ」
「さっさと服脱ぐ」
「……うん?」
「なんで私ばっか裸になってんのよ。ヒロも服脱いでよ」
「あぁ、そう言われればそうか」
 ヒロは頭をかく。マキの裸体に夢中になりすぎて肝心なことを忘れていた。
 マキの視線を気にしつつ、ヒロは服を脱ぐ。
 マキは少年らしさを残した線の細い裸体に見とれていたが、彼の肩に張られた大きな湿布に気づいて胸に手を当てた。胸にこみ上げたのは良心の呵責などではなく、得体の知れない熱い想いだった。
「ヒロ」
「なに?」
 ズボンを脱ぎながらヒロは振り返り、思いがけずマキの真剣な眼差しにぶつかった。
「死ななくて良かったね」
「真面目な顔で言われると冗談に聞こえないね」
「冗談じゃないもん。私、ヒロが死んじゃったら私も死のうって本気で思ったよ」
 ヒロは胸を突かれて立ち尽くす。学校の時と同じ冗談だと思いたいが、彼女の視線には偽りの色はなかった。
「ヒロ、早くこっち来て」
「う、うん」
 半裸のヒロがマキの隣に横になる。待ちきれないようにマキがヒロにキスをした。二人の唇が重なり、さらにお互いの舌が絡み合う。さっきのキスとは違い、マキから積極的に求めて舌を絡めていた。
 正直に言えば、最初は唾液を交わらせるキスは不潔だと思ったが、いつのまにかこれがとても刺激的で気持ちよくなっていた。夢中になって貪るうちに、いつのまにかマキはヒロに覆い被さる形で唇を重ねていたくらいだ。
「んっ……」
 一息つく形でマキは唇を離す。マキの下でヒロも恍惚としていたが、持ち前の冷笑癖でつい憎まれ口を叩きたくなってしまった。
「僕の上に乗るのが好きだね」
「うるさい」
 マキはヒロの頭を叩き、もう一度唇を重ねようとする。
 だが、ヒロがそれを留めた。
「次は、僕の番」
 マキの軽い体を押し返し、もつれ合うように転がって今度はヒロが上になった。
 抱きしめると、服を着ていたさっきまでと違ってマキの温もりが直接肌に伝わる。入浴後の火照りはとっくに冷めた頃なのに、彼女の体の温かさに驚いた。
 マキに横やりを入れられたさっきの続きとばかりに、ヒロはマキの乳房に吸い付く。小さな突起は、明らかに固さを増していた。
「ヒロ……」
 マキがうっとりとした声を漏らしながら、自分の胸に吸い付くヒロの頭を抱きしめ、髪に指を通す。その仕草が、ヒロには気持ちいい。アキに頭を撫でられたときも心地よさを感じたし、マキの愛撫はそれ以上だ。意外に頭はヒロの性感帯なのだろうか。
 全くの受け身だったマキが徐々に積極的になってきたのをヒロは喜び、その彼女にもっと悦びを与えようと、下肢の間の秘部に指先を触れた。
「あ……」
 マキが声を漏らし、ヒロの頭を抱く腕に力がこもる。ショーツの上から軽く触れられただけなので刺激は小さかったが、初めてヒロに触れられたというだけで体が反応してしまった。
 ヒロは舌で乳首を弄びながら、片手で下半身を撫で回す。ほんの少し指先の神経を研ぎ澄ませば、ショーツの上からでも縦筋がはっきりと分かった。この縦筋に沿って指を滑らせる。
 それもしばらく繰り返していると、綿のショーツの感触がヒロには鬱陶しくなってきた。いったん体を起こし、少し上気した様子のマキを見る。
「下、脱がすよ」
「い、いちいち断んなくていいよ」
 マキが口を尖らせる。
「じゃあ、遠慮なく」
 ヒロはショーツに両手をかけてゆっくり引き下ろす。
 初めて目にする割れ目としか表現しようがないマキの陰裂に、ヒロは意識を奪われた。割れ目に沿って指を滑らせる。
「ん……」
 マキがまた声を漏らす。もっとマキのエッチな声が聞きたくて、ヒロは愛撫する指先につい力を込めた。ピタリと閉じられていた割れ目を指先がえぐり、思いがけずクリトリスを擦り上げる。
「ひっ」
 敏感な部分を激しく刺激されて、体中を電気が走ったようにマキの体が大きく跳ねた。
 ヒロは激しい反応に少し驚きながら、睨んでくるマキに両手を広げた。
「何も言わなくてもわかってるって。優しくでしょ、優しく」
「わかってるなら」
 言い返そうとして、マキは息を飲んで口をつぐんだ。ゆっくりとヒロの頭部がマキの下肢の間に埋まり、もっとも敏感な部分に口づける。
「あんっ……」
 思わずいやらしい声を上げてしまい、マキは慌てて自分の口を手でふさぐ。乳首の時と同じく、クリトリスも指で触られるより舌で舐められた方が、自分でもびっくりしてしまうような声が自然に出てきてしまうほど甘美だった。
 ヒロは、彼女のウィークポイントらしいクリトリスを優しく丁寧に舐め回す。
「んっ、んーっ」
 マキは両手で顔を覆って耐えていたものの、堪えきれずに強く噛みしめた歯の間から呻くような声を漏らした。もともと敏感だったところがますます敏感になってくるようで、どうにかなってしまいそうだった。
 だが、我慢の限界はマキよりヒロの方が先にやってきた。
 ヒロはマキの股間から顔を離して体を起こす。顔を真っ赤に上気させたマキが視線を向けると、ヒロも頬をやや赤くしてマキを見つめ返した。
「マキ。僕もう限界」
「え……?」
 ヒロはトランクスを脱ぎ捨てる。硬くなったペニスが下腹部に届きそうなほどに反り返っていた。もう少しマキを悦ばせていたかったが、彼女の乱れた姿を見せられてヒロの方が我慢できなくなってしまった。
「マキの中に入れたい」
「え、あ……」
 そそり立つペニスに目を奪われ、マキは口ごもる。どこに隠し持っていたんだと言いたくなるような大きなものが、自分の中に入るとは想像できなかった。
 ヒロは割れ目を広げて膣口を確認すると、ペニスの先端を押し当てる。
「ここ、だよね?」
「う、うん」
「じゃあ、入れるよ」
 マキの両脚を押し広げると、小さい穴に向けてペニスを押し込む。初めてだけに感覚が分からず、二度ほどペニスが膣口で上滑りしてしまい挿入に失敗したが、三度目の正直でようやく亀頭が入ると、後は強い抵抗感を押し退けて一気に押し込んだ。えもいわれぬ気持ちよさと暖かさに、ヒロは頬を緩める。
 だが、マキは苦痛に顔を歪めていた。今まで経験したことのない不快な痛みで、額にじんわりと脂汗が滲んでくる。
「痛い?」
 マキが酷い顔をしているのに気づいて、遅ればせながらヒロが声をかけると、マキは痛みから怒りへと表情を変えた。
「優しくって言ってるのに、あんたは」
「ご、ごめん」
 ヒロはいったんマキの中からペニスを抜こうとした。それを察して、マキは素早くヒロの腕を掴んで引き留める。
「動かないで」
「え、大丈夫?」
「いいから、そのままにしてて」
 マキがヒロの腕を掴む手に力を込める。確かに痛いが我慢できないほどではないし、ここでやめてしまったら、ヒロと初めて結ばれた思い出が痛さしか残らなくなってしまう。絶対に最後まで済ませたかった。
 珍しく懇願するような口調と表情にヒロは困惑する。結合部分に目を落とすと、膣口が目一杯に広がりペニスを飲み込み、出血も見られた。
「こうしてた方がいいの?」
「うん……あ、さっきみたいにギュッてして」
 マキがヒロに向けて両手を伸ばす。ヒロは誘われるようにマキに覆い被さって彼女の華奢な腰を抱きしめ、マキもヒロの細い背中を抱き返した。ヒロの体の重みも加わってペニスが膣の最深部まで達する。
 ヒロはマキの中を完全に貫いたことに、マキはヒロを自分の一番深いところまで受け入れたことに、それぞれ幸せを感じ、どちらからともなく唇を重ねた。すでに何度もキスを繰り返しているのに、このキスは今まで以上に甘く気持ちよかった。
「マキ」
 ヒロは息を乱し、焦れて潤んだ瞳でマキを見つめる。もともと興奮で高ぶっていた上に、マキの暖かい膣でペニスを包まれながらの最高に気持ちがいいキスに、今にも暴発してしまいそうだった。
「いいよ」
 マキは頬を染めて言った。
「慣れてきたから、ヒロの好きにしていいよ」
「マキ……」
 この上なくマキを愛おしく感じながら、ヒロはゆっくりと腰を動かす。しばらくはぎこちない動きだったが、だんだん慣れてくるとリズミカルに腰を振れるようになり、それに伴って快感も高まってきた。
「気持ちいいよ、マキ」
 マキは幸福感でいっぱいになり、ヒロの声に応えるように彼を抱く腕に力を込める。ヒロが自分の中で快感を感じてくれるのは嬉しかったし、なにより、マキ自身も破瓜の痛みの中で別の感覚が生まれているのをはっきりと感じていた。
「ヒロ……」
「あ、マキ、僕もう」
 そこまで言って気持ちよさで声がつまり、ヒロは夢中で腰を振った。マキが体に力を入れたせいで膣がキュッと締まり、絶頂を促すようにペニスを締め付ける。
「あ、あっ……イクっ!」
 吹き出す快感に溺れそうになる中、かろうじて理性を保ったヒロは射精の瞬間に膣からペニスを引き抜いた。ほとんど同時に、マキのお腹から胸にかけて勢いよく精液をまき散らす。すかさずペニスを自分でしごくと、何度もペニスが脈動して精液を吐き出し続けた。

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